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第十五章
「真様、おはようございます」
「ああ、おはよう。今何時かなぁ」
 真は、御経の声で、朝方近くまで眠れずに、やっと眠れたと思った時に起こされたのだ。
「朝の七時になりました」
「ええ、もう、七時になったの?」
「そうですよ。そろそろ支度しなくては、八時半までに、金姫の部屋に間に合いませんよ」
 木姫は、真に近寄って支度の手伝いはしないが、声を上げて急かすのだった。そして、ぎりぎりの時間で、金姫の扉を叩く事が出来た。
「木姫と言います。真様を、朝食の儀にお連れしました」
「は~い、今出ますわ」
 眠そうな色っぽい声を上げながら扉を開けた。
「真様、おはようございます」
「金姫さん。おはよう」
 真も、金姫と同じように眠そうな声だが、本当に眠いのだろう。
「木姫。お連れ頂ありがとう御座います。後は、私にお任せくださいませ」
「はい、失礼します」
と、木姫は、そう答え自室に向った。そして、直ぐに床に入り昼近くまで寝るのだろうが、真は、眠気を我慢しながら部屋に入り、金姫の朝食を食べる事になる。
「真様、何時もの様に眠いのですね。木姫の部屋では疲れる程に遊んできたのかしら」
 そう真に呟きながら真の隣に座り、金姫の手で、真に食事を食べさせていた。隣と不思議に思うだろうが、眠気で隣に居ると気が付いていないし、金姫の部屋だけが和風のように畳敷きだった為に、真を支えるように食べさせていたのだった。
「えっ、何か言いましたかぁ」
「はっあぁ、私の料理の味を聞いたのですよ」
 真は、瞼をつぶると眠り、そして、寝てしまったと思うと起きる。それを繰り返していた。そのような状態では、話など耳に入るはずもなく、それでも、口の中に入る物を体の中に入れていた。勿論だが、味など分かるはずも無かった。
「美味しいですよ」
と、呟くと、また、一瞬だが寝てしまうのだ。
「ふっ~」
「うわぁ」
 真を起こそうとしたのだろう。真の耳に息を吹きかけた。
「真様って面白い人ねぇ」
「そうかなぁ、ぐ~ぅ」
「また、眠ってしまうのねぇ。朝食だけは食べて下さい。食べて下されば、何時ものように膝枕をしてあげますわよ」
「あっ食事は、美味しいよ」
 もう、真は、眠りたいとしか考えられないのだろう。金姫と真の会話はかみ合わなかった。それでも、金姫は、真の体を心配して無理やりのように全てを食べさせた。
「良い子ですね。朝食は全て食べてくれましたわ。それでは、もう寝てもいいわよ」
 そう真に話を掛けると、真の頭を、自分の膝の上に乗せて頭を撫でていた。毎週同じ状態なので、金姫は、勿論、真が来る前に朝食は済ませていた。
「どのような夢なのでしょうねぇ。少しは、私の夢も見ているのかぁ」
 独り言を呟きながら寝顔を愛しそうに見つめていた。そして、何時ものように二時過ぎまで眠るのだった。もう習慣みたいな感じで、金姫は、膝枕をしていても疲れる事はなかった。そして、真は、気が付くと驚きの声を上げて目を覚ますのだった。
「うぁあああ、ごめんなさい」
「気にしなくてもいいのに、毎週同じようにして寝るのに、起きると恥ずかしがるのね」
「いや・・・・・その・・・」
「真様は、寝ている時は、スカートの中に手を入れたわ。それだけでなくて、顔を入れようとするのに、あっ、それと、女性の象徴を触ろうともしたわねぇ」
「嘘だぁああああ」
「えっ、いいのよ。私達七人は、真様の子を生む為に居るのよ」
「その・・・・あ・・・の」
 顔中を真っ赤にして言葉を詰まらした。
「まさかエッチが嫌いと言う事は無いわよね」
「その・・・・・あっ、金姫さん、疲れたでしょう。もう膝枕はいいよ。ありがとうねぇ」
「何時もの事ですもの大丈夫ですわよ」
「今度来る時は寝ないからね」
「はいはい。それも、何時も言う言葉ねぇ」
「う・・・・・むぅ」
「それよりも、お腹は空かないの?」
「少し、空いたかな」
「そうでしょう。何が食べたい物のある?」
「なら、紅茶とパンが食べたいです」
「それも、何時もと同じねぇ。私も、木姫さん見たいに作れないけど、それでも、料理には少しは自信あるのよ。言ってくれたら何でも作ってあげるわ」
「でも、紅茶がいい。それに、牛乳パンだったけぇ。牛乳をたっぷりパンに吸い込まして焼くの。あれ、美味しいよ」
「まあ、好きなら良いけどね。作ってあげましょう」
「ありがとう」
「食べた後は、何時ものを飲むのよね」
「だから、来るたびに言っているでしょう。酒は駄目だって、私達は未成年だよ」
「真様、子供が生める体なら大人なのよ。だからいいの」
「むむむ」
「真様、でも、来るたびに飲むでしょう」
「それは、知らない間に酔っているからだよ。たぶん、金姫さんが飲むお酒の臭いでだよ。酔うのはね。だから、今日は、飲まないでくださいよ」
「はい、はい」
(真様、紅茶と、パンが好きで食べるって事はね。お酒が好きって意味なのよ。度数の高いお酒が入っているからねぇ。だから、また、一緒に飲みましょうね)
「笑ってごまかす気持ちでしょう」
 金姫は、笑み浮かべて内心の気持ちを隠して、何時ものように酒を入れるのだろう。
「美味しいのを作ってあげるわ。待っていてね」
「うん」
 真は、十分、いや、十五分くらいだろうか、待っていると、金姫が料理を持って、真が待っている部屋に来た。
「出来たわよ」
 酒がたっぷりと入った。紅茶と牛乳パンを持ってきた。
「金姫の、紅茶は得に美味しいよ。濃くのある良い味だね」
「そうなの、ありがとう」
(それは、酒が好きって意味よ。真様)
「美味しい、うんうん、本当に美味しい」
 真は、一口食べる毎に、顔を赤くなり呂律が回らなくなってきた。全てを食べ終えると、目が潤み、夢を見ているように感じられた。
「真様、お酒を飲みますかぁ」
「うん」
「そう、なら一緒に飲みましょう。何にしようかなぁ」
「まずは、ビールだろう」
 真は別人とまでは変わっていないが、普段の表情とは違っていた。それは、完全に酔っていると誰もがわかる様子だった。
「それを、待っていたの。さ~乾杯しましょう」
「乾杯」
「美味しいわねぇ」
「うめぇ」
「今日も、睡眠不足だったの?」
「昨日は、深夜から朝まで御経を大声で読んでいて眠れなかったよ。水曜は、一日働かされたしなぁ。火曜は、何か気持ちが疲れたし、月曜は、噛み付かれるし引っかかれるし、日曜は・・」
「あっ、それは、言わなくていいわよ。私も、あまり聞きたくないしね」
 金姫は、誰が聞いているか分からないと判断したのか、それとも、想像が付くのだろうか、いや、愚痴が聞きたくなかったのかもしれない。全ての曜日を言われたら自分も言われていると思うのが嫌だったのだろう。確かに、愚痴を言われて喜ぶ人は居ないはずだ。そして、また、酔いつぶれ膝枕で寝てしまった。今度は、朝まで起きないだろう。それも、嫌な顔をするのでなく、愛しそうに寝顔を見ていた。何時間が過ぎただろうか、金姫も寝てしまうのだった。それから、足が痺れを通り越し、痛みを感じて起きてみると・・・・。
「うぁああ、真様。起きてください。朝の七時になっています。支度をして直ぐに部屋を出ないと間に合いませんよ」
 土姫の部屋には、八時に向う事になっていたのだ。恐らく、ぎりぎりの時間だろう。それでも、一番慌てているのは、金姫だった。化粧などの身だしなみで、真よりも時間が掛かるからだろう。そして、身だしなみを整え終わって、真に視線を向けると、青白い顔をして座っていたのだ。勿論、寝起きのままで何もしていなかった。
「真様、何をしているのです。時間が無いのですよ」
 そう声を上げると、真を着せ替え人形のように身だしなみを整えて部屋を出た。
「土姫様。真様を朝食の儀にお連れしました。
 
最下部の十六章をクリックしてください。

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物語を書いて五年になりましたが、私は「左手の赤い感覚器官(赤い糸)と「蜉蝣(カゲロウ)の羽(背中にある(羽衣)の 夢の物語が完成するまで書き続ける気持ちです。
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